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OCRソフトの機能、特徴、価格を徹底比較  

文章の手入力作業を効率できる技術に、「OCR(Optical Character Recognition/Reader、オーシーアール、光学文字認識)」がある。印刷物などの文字に光を照射することで読み取り、テキストデータに変換する技術だ。以前から使われていた技術ではあるものの、AI(人工知能)やRPA(ロボティクス・プロセス・オートメーション)などが登場したことから、重要な技術として再び脚光を浴びている。

最近では、スキャナで読み取った文字をテキストデータに変換する「OCRソフト」が使われることが多い。OCRソフトとは、読み取った文字を解析し、文字データとしてデジタル入力するためのソフトウェアのことだ。ビジネスシーンではデジタル化が進む一方で、いまだに紙媒体で管理される業務も多いため、OCRソフトを使用することで紙からシステムへの入力作業の手間を省くことができる。

これまでOCRは、郵便物の郵便番号をスキャンして自動振り分けや、行政への各種申請用紙、金融機関の振込用紙などの読み取り処理に利用されてきた。最近ではそういった定型化された項目のみでなく、紙に書かれた文字やPDFファイルなどをスキャンして、文字をOCRソフトでデータとして処理する機会が増えている。その他、古い文書のデータ化や手書きアンケートのフォーム入力・集計などにも活用されている。

OCRソフトを比較する上での機能ポイント

現在、数多くのOCRソフトが市場に存在している。対応する言語やファイル形式、ソフトウェア/クラウド型など、それぞれに特徴がある。

対応する言語(日本語・英語など)

OCRソフトの中には、日本語や英語など、ある言語に特化したものや、中国語などを含む何種類かの多言語に対応するものがある。文字認識の精度は正しい言語を選択することで向上するため、多言語に対応したものを選んでおけば、グローバル企業のようにさまざまな言語が混在する業務においても文書処理の効率的な自動化が可能になる。OCRソフトを比較する際には、どの言語に対応しているかを活用する場面に合わせて確認したほうがいいだろう。

対応するドキュメント(PDFなど)

業務で利用するドキュメントには、PDFファイルやスキャンした文章、手書きの文章といったさまざまなファイル形式が存在する。OCRソフトを比較するうえでは、どのようなファイル形式に対応しているかを確認することが重要だ。比較に当たっては、OCRソフトの対応ファイル形式に加え、特徴、強みなどを理解し、使用する場面を想定した上で選択することが望ましい。

価格

OCRソフトを比較する際、重要な要素となるのが「価格」だ。課金体系や料金体系には幅があり、その際は使用頻度を考慮する必要もある。導入時の初期費用がかかるものもあれば、月額料金で利用できるタイプもあり、中には無料で提供されている場合もあるが、そのぶん認識精度が不安定であることもある。その他にも、機能を限定したフリー体験版や、ある期間のみ利用できるお試し版なども用意されていることがあるため、実導入の前に試してみるとことも可能だ。

提供形態(ソフト型・クラウド型)

OCRソフトには、PCにインストールして使用するソフト型と、インターネットを介して利用するクラウド型の2種類がある。どのタイプを選択するかは、使用するユーザー数や状況などを把握し、自社により適している製品を選んだ方がいいだろう。機密情報を取り扱う場合は、自社ネットワークを用いたオンプレミスや独自サーバーの設定可否など、漏えい対策が考慮されているかを確認することも重要だ。

その他特徴など

ここまで見てきたように、OCRソフトは様々な機能を搭載しており、それぞれに特徴や強みが異なる。また、利用の際にはより使いやすいユーザーインターフェースや、実際に現場で円滑に業務を行えるかどうかという点もシミュレーションしながら考慮することが望ましい。さらに、既存の各種システムやソフトウェアとの連携のしやすさも選択ポイントの1つだ。

おすすめOCRソフト比較

ここからは、主要な14つのOCRソフトウェアについて各ツールの概要と特徴について、解説をしながら見ていきたい。

Tegaki(株式会社Cogent Labs)

特徴

Tegakiは、手書き書類をスキャンして取り込むとデータ化して保存ができる手書きOCRサービスだ。手書き文字の認識率は99.2%を達成している。AIエンジンを活用しているため、専門用語などを集めたトレーニングデータを準備することで、業界用語にも対応する。

価格

要問い合わせ


FineReader(ABBYY JAPAN)

特徴

OCRで20年以上の専門知識、世界中で数百万人の顧客に導入実績がある。専門のPDFツールで紙ベースのドキュメントやPDFでの作業を簡略化する。日本語・英語はもちろん多言語や、さまざまな入力ファイル形式にも対応する。仕様説明動画やサポートも充実しているのが特徴だ。

価格

パッケージ購入
2万円/4万円/6万円


DX Suite(AI inside株式会社)

特徴

独自のAI/ディープラーニングを使用することで、手書き文章に対応したOCRソフト。また、出力ファイルがCSVに対応しており、様々なRPA、BPOソフトとの連携も可能。クラウド型の対応も可能なため、簡単にセットアップでき、オンプレミスでも導入できる。AIによる文章認識技術は特許技術だ。

価格

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Flax Scanner(株式会社シナモン)

特徴

機械学習やディープラーニングなどのAIにより、ホワイトカラーの無駄な作業を削減するプロダクトの開発や、コンサルティング開発を提供している「Cinnamon」のプロダクト。申請書やドキュメント、電子メールから情報を抜き出し、新たなドキュメントを自動作成するというユニークなソフト。非構造的な文書にも対応し、単純なOCRでなくビジネス文章やデータ入力に活用できる。

価格

400万円~


Kofax eFlow (Kofax Japan株式会社)

特徴

OCRだけでなく、ドキュメント認識からデータ処理まで一括対応するソフトウェア。さまざまな文章を認識し、収集したデータを適切な形式へと変換し、ERP、CRM、ECMなどのシステムへ転送することが可能だ。会計処理や銀行業務プロセスの自動化へも対応。文章処理における業務効率の向上を支援している。

価格

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スキャン「OCR」(富士ゼロックス株式会社)

特徴

富士ゼロックス複合機のスキャン機能の一つとして提供。普段の業務でスキャンするドキュメントから、OCRで文章を検出する。検出したデータはPDFへの変換や、同社製の文書管理ソフトウェアDocuWorksへのファイル変換が可能。スキャンした文章は全文検索を行うことができるため、文書の再利用ができ業務効率の向上につながる。

価格

スキャン「OCR」対応複合機
85万円~


伝匠(リコージャパン株式会社)

特徴

主に定型帳票などの文字認識に特化したOCRソフト。同社独自の帳票識別・罫線認識機能による補正が可能。また、受注管理システムや勤怠管理システムなどとも連携でき、提案から開発、導入、運用までをワンストップで支援する。

価格

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AI スキャンロボ(ネットスマイル株式会社)

特徴

AI/ディープラーニングを使ったOCRソフト。手書き文書やさまざまな請求書フォームなどの非定型書類へも対応する。AIによる、傾きやノイズ除去などの画像自動修正機能を備える。RPAやERPシステム、会計システムへも連携可能だ。

価格

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帳票OCRソフト「FormOCR」(株式会社エヌジェーケー)

特徴

OCR専門メーカーによる、業界最高水準の文字認識率と手書き認識が可能な、定型帳票に特化したOCRソフト。病院や学校事務、人事給与管理、顧客管理、販売管理経理・会計業務など幅広い業務・業種で利用されている。チェックマーク、バーコード認識にも対応し、簡単設定でExcelなどへの出力もできる。

価格

FormOCR v.7.0(4946557031851):60万円(税別)
FormOCR v.7.0 年間保守サービス(4946557031943):6万円(税別)


活文 Intelligent Data Extractor(株式会社日立ソリューションズ)

特徴

AIの機械学習機能を活用することで、OCRでのテキスト解析からデータの取り込みや仕分け、抽出までの作業を自動化できる。スキャンした書類のPDFデータをフォルダに格納するだけで、書類の種別ごとに自動で仕分けし、データを抽出するのが特徴。また、複数ページにわたる書類も自動判別し、ページ単位で抽出結果を確認できる機能を備える。

価格

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手書き AI OCRソリューション(キヤノンマーケティングジャパン株式会社)

特徴

キヤノンがスタートアップ企業であるCogent Labs社と共同開発したOCRソフト。認識率が低いとされた手書き文字に特化したサービスだ。キヤノン独自の画像補正技術によるOCR開発キット[Rosetta-Stone-Components]と、Cogent Labs社のAIを駆使した手書き文字OCRソフトサービス「Tagaki」とのコラボ製品。各種申込用紙やアンケート用紙などの大量の手書き帳票の安定した処理と運用ができる。

価格

初期費用:約500万円~(開発内容に応じて個別見積り)
ランニングコスト:年間240万円~(従量課金方式)
保守費用:開発内容に応じて個別見積り


AnyForm OCR(株式会社ハンモック)

特徴

注文書など、帳票のOCRに特化したソフト。注文書において起きがちな、注文量に応じて行数が変更される可変明細にも対応する。スキャナで読み取った帳票から帳票レイアウトを自動認識し、画面のスキャンデータ上で必要項目を選択するだけでOCRの帳票化設計が可能。請求書・伝票・支払報告書などで活用されている。

価格

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手書き帳票AI-OCR変換サービス(トッパン・フォームズ株式会社)

特徴

トッパン・フォームズ株式会社の帳票処理システムとCogent Labs社の手書き文字認識AIエンジン「Tegaki」の共同サービス。トッパン・フォームズ社が、帳票設計やBPOで培った機微情報の入力業務などのノウハウを活かし、OCR化の前後工程の処理を実施できる独自サーバーを開発。手書き文字認識AIエンジン「Tegaki」とシームレスに連携した仕組みにより、手書き文字の効率的な認識とOCR精度向上を実現している。クラウドモデル、オンプレ+クラウドモデル、BPOモデルなどに対応する。

価格

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AIRead(アライズイノベーション株式会社)

特徴

AIを活用した手書き・活字読み取りに対応したOCRソフト。手書き文字の自動学習と、専門用語など頻出単語をインプットさせる手動学習に対応する。主にFAXや書類等の手書き文字、活字についての活用実績がある。ユニリタ社の高速ETLツールと提携しているため、ERPなどの基幹システムとの連携が可能。

価格

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OCRソフトはそれぞれ機能や特徴が異なるが、AIやRPAとの連携により、今後もさらに機能拡張や追加がなされることが予想される。機能が多くなるとOCRソフトの導入の際の比較検討に悩んでしまうかもしれないが、冒頭でも述べたように「対応言語」「対応ドキュメント形式」「価格」「ソフト型/クラウド型」など、自社に適したの評価基準に基づくことにより、最適なツールを見つけることができるだろう。

OCRソフトの導入により煩わしいデータ入力の手間を省くことができれば、大幅な業務の効率化や長期的なコスト削減を図ることも可能だ。長期的な運用を見据えたシミュレーションをしながら、比較検討するのが理想である。

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