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RPAにより働き方改革を実現_オリックス株式会社

2018年3月8日06:54

7年間におよぶ業務可視化およびプロセス改善に取り組まれてきた「ECOまるマネジメント」と、さらなる取り組み(次の一手)として、RPAを導入活用した生産性改革のアプローチは、大手企業におけるRPA導入から運用までの一つのロールモデルとなりえ、参考になる点が多い

■概要
RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)を活用した次世代の労働力(Digital Labor)利用を検討している企業・団体に向けて、日本型RPAの適切な活用を推進していくための「第1回RPAクリニック」を2017年2月7日(火)に開催しました。 当日の、講演の様子を動画で配信しています。

■動画の内容を読む

長澤拓馬氏(以下、長澤)
オリックス株式会社、業務改革室の長澤と申します。RPAと出会って1年足らずと経験は浅いですが、私のほうからオリックスにおけるRPAの受け止め方、考え方、背景をお伝えし、オリックス・ビジネスセンター沖縄の松田から具体的な取り組みにつきましてご説明いたします。

まずは、「RPA革命の衝撃」という本の紹介動画に、オリックス・ビジネスセンター沖縄が取り上げられていますので、ご理解いただくために冒頭を流させていただきます。

(「RPA革命の衝撃」紹介動画)

大角暢之氏(以下、大角) 
RPAとは、簡単に言いますと今までホワイトカラーの方たちしかできないと思われていた作業や判断といったものを、24時間365日、人間の200倍のスピードで働くロボットに代行させる技術です。RPAを使って、飛躍的な効果を上げている企業の現場をご紹介します。

片平 聡氏 
当社は、オリックスグループ12社から多種多様な業務を引き受けておりますので、どのようにして可視化、標準化して生産性を上げていくかが非常に大きな課題となっております。

平良一恵氏 
RPAの導入によりまして、品質の向上、リードタイムの短縮、最終的には労働力不足の解消につながりました。

長澤 
こちらが、オリックスレンタカーの予約受付業務をロボット化した画面です。予約サイトから入ってきた予約者の情報を、ログインしてパスワードを入れて照会し、CSVにはき出すというところまでをロボットが行います。

大角 
この本を通じて、RPAの面白さ、素晴らしさをより多くの方に知っていただきたいです。
(「RPA革命の衝撃」紹介動画終わり)

長澤 
まず、お話しをご理解いただくために、簡単にオリックスグループの紹介をさせていただきます。弊社は、1964年に13名で設立しリース事業からスタートしまして、現在は3万人規模の組織にまで成長を遂げてまいりました。リース業務は、物を担保にしてファイナンスを行いますので、それを生かして融資、投資、生命保険、銀行などのファイナンスの領域を拡大する一方で、不動産、自動車、船舶、航空機といった、物やサービス事業の広がりも持たせております。最近ですと、江ノ島の水族館ですとか、メガソーラー、関空の運営権の買収も手掛けました。

今日、ご紹介するオリックス・ビジネスセンター沖縄は、こういった事業を縦の業務ラインに切り取って集積している会社です。沖縄サミットが開催された1999年に設立。現在はオリックスグループの12社から27業務を集約しており、沖縄の3箇所において合計800名でオペレーションを行っています。

ロボットと共に働き生産性が向上

具体的にどのような業務かと言いますと、まず法人金融サービスでは、リースや貸金業を実施。「入口の与信業務」と呼んでいまして、審査業務や契約条件の確認、契約期間中の諸変更、終了業務、それから債権管理業務にあたっております。メンテナンスリースでは、オリックス自動車のレンタカーですとかカーシェア、カーリース業務で使用している車70万台、タクシー20万台の管理といった、物やサービスの業務ラインに従事しています。リテールは、B to Cの生命保険ですとかクレジットカードですとか、銀行業務ですね。最近は、電力販売の受付や契約も行っております。

8年ほど前のリーマンショックの頃に、オリックス・ビジネスセンター沖縄で業務の可視化を徹底的に行った結果、こっちのチームは深夜まで仕事をしているけれど、こっちのチームは定時に帰るというような繁閑差があることがわかりました。さらに深掘りして与信業務の審査を見ていきますと、入口の情報を集めたり整えたりする前捌きや後工程といった業務が7割ほどを占めていることが判明しました。

これらの業務を誰でも簡単にできるように可視化して、他のチームからヘルプに来てもらうことで繁閑差を埋め合う取り組みをしてきた経緯がございます。そのため、RPAと出会ったときに、「人のヘルプに加えて、ロボットのヘルプがあるんだ」という認識で違和感なく受け入れることができました。ロボットは壊れるものだという前提で、「ロボットがある状態の業務設計はどうするべきか」というところを、非常にスムーズに解釈をして導入、展開を図っている状況でございます。詳細に関しましては、松田からご説明させていただきます。

実践的取り組みから学ぶRPA導入の勘所

松田 貴久美氏
オリックス・ビジネスセンター沖縄の松田から、RPAの取り組みについてご紹介させていただきたいと思います。まずは、「ECOまる活動」について簡単にご説明をさせていただきます。

2009年頃から、生産性管理マネジメントのプロセスの中で計測を開始。業務を漏れなく書き出して可視化することからスタートいたしました。

その後、業務単位ごとに細かく計測。リアルテイムで随時、計測を行いますので、出社した時点から記録が始まっていきます。

これらの計測を踏まえて、業務の繁閑差ですとか、スキルのミスマッチといったところを、いろいろな数字を使って分析をかけていきました。分析の結果、「ここは改善しよう」ですとか「別のチームから応援を呼ぼう」と、チームを超えた支援体制や数値に基づく改善提案を行っています。

このように、可視化、計測、分析、改善というPDCAサイクルを確立いたしました。我々はこれを「ECOまる活動」と呼んでいます。

このような背景を前提としまして、これまでの改善活動に加えて、「プライベートワークグループ」という取り組みを行っています。これは何かと申しますと、育児でフルタイムのお仕事ができないですとか、介護で家から離れられないといった働き手を受け入れるために、従前における可視化を生かしつつ業務を入れ替えて外へ出していく試みです。さらに、情報セキュリティレベルを下げるために、情報を細かくチップ化してそれをクラウドワーカーに配信するというシステムの導入やロボット化など、時代の変化と共に働き方の多様化を追求している段階です。

RPA導入5ヶ月で30人工の省力化を実現

まずは、失敗事例から共有させていただきます。レンタカー業務を行い、全国各地から予約受付をしている部署があります。2016年4月のRPA導入により、縦軸の作業時間が大幅に減ることを期待しておりましたが、実際は減るどころか倍近くの時間がかかっていたことがわかりました。この原因は、3つあります。1つ目は業務プロセスの整理ができていなかったこと、2つ目は分岐やルールの洗い出しができていなかったこと。そして3つ目は、業務の組み換えができていませんでした。これらを行わずロボット化したことで、工数が増えてしまったわけですね。

「このままではいけない」と整備し直したものが、左側にある棒グラフです。あるパイロットチームでRPAを導入した結果、約5ヶ月間で30.2人工の工数削減が成果としてあらわれております。また、RPAを進めていくためには、しっかりとした下準備が必要だということを改めて実感いたしました。

事例として紹介しました、レンタカー業務についてご説明させていただきます。まず、予約受付けしたものを、基幹システムへ入力していきます。これらの予約は、電話、WEBサイト、FAXといったチャンネルから入ってきますが、FAXなどのお客様の手書き文字ではなく、ある程度データが整えられたWEBサイトにターゲットを置いてRPAの導入をスタートいたしました。

次に、QCDの検証結果をお話しさせていただきます。まず、クオリティという観点から見ていただきますと、お客様の予約情報ですので、前期では人間が必ずダブルチェックをする工程を入れておりましたが、ロボット化することでこの作業を全て廃止いたしました。

また、人によって処理しているときには8件ほど出ていたミスに関しましても、ロボット化することで0件へと減少。コストという観点では、1時間あたりの人間の処理件数は10件だったものが、ロボットが代行してくれたことによって1時間あたり82件に増えました。

最後にデリバティーという納期の観点からお話しすると、今まではどれが至急案件なのかを人が予約内容を見て振り分ける作業を行っていましたが、ロボット化することで当日処理も可能となり、振り分けが必要なくなったという結果が出ております。

活用の成否を握るBCP対策

RPA活動をどのようにして進めたのか、というお話しに移らせていただきます。「RPA領域」というビジネスセンター沖縄で使っている言葉がありますが、まずはこの領域を定義いたしました。ロボットで動かせるもの、いわゆるVBAで自動化を果たしてくれるもの、そしてAccess、Excelなどを一業務の構成の中に盛り込んでいくものがあります。

具体的には、BCP対策のため、1つの業務に対して一体のロボットに処理をさせることは行っておりません。例えば、サポート機能では、「判断分岐がありますよ」ですとか、「マッチングがありますよ」、「データとデータを突合させて処理をさせないといけませんよ」といった、ロボット化すると複雑になりそうな処理を外に出しました。その代わりロボットには、情報収集型または転記型に特化して動いてもらい、それぞれの強みとなるところに適用させています。つまり、人間が行う部分と、AccessやExcelで書き出してくれる部分を明確に線引きして、ロボットは契約番号ごとに検索をたたいて、そのステータスを変更していくという単純な作業に寄せました。

全体像を説明させていただきますと、ロボット化を進めるにあたって、スタッフの計測をリアルタイムで捉えつつ、標準業務体系、マニュアル、業務フロー、KPIレポートを元に「どこに焦点をあてるべきか」をドキュメントから探っていきます。IT企画チームでロボットの対応をしていますので、ここでヒアリングをして、より細かいルートで書き下ろしていきます。つまり、人の作業を全てフロー図に落とし込むという作業ですね。

そこから、「業務にロボットが投入されると、どういうものができあがるのか」を、ToBeフローに落としていき、フローが固まった時点で、全てにおいて代行のロボットを作っていくという流れになっています。

ロボ代行パターン1では、まず人が実施することになります。その後、EUCといったサポートツールを使い情報をまとめて、ロボットに転記させます。転記させた後、人によって完了させるというような流れに組み替えたり、もしくはパターン2のように、最初からロボットが情報収集を行い、その後、ExcelやAccessでツールを回して転記をして完了したりしています。

1つの業務に対して全てを一体のロボットに頼ることは想定していませんので、このような形を採ることによって、「ロボットが壊れちゃいましたよ」というときも対応できるように考えています。例えば、情報収集ロボが止まってしまったとしたら、その部分だけを人間が代行する。この取り組みは、去年スタートしたばかりで様々な課題がありますので、今現在におきましても試行錯誤しながら進めております。

現在ある課題認識のうち、我々が急務として考えていくべきものが3つございます。まず1つ目がWEBシステムの改修。ロボットと連動した情報の受け渡し、そしてWEBシステムから情報の取得など、関連先に改修が入ってしまいますとロボットは止まってしまいます。ですので、そういった情報をどう入手して適用させていくのか、という部分も考えていく必要があります。ロボットを動かすのは、基幹系情報システムがメインですので、ここをどう捉えて対応していくかを考えている最中です。

2つ目は、システムメンテナンスの人材を確保すること。ここで1点捕捉させていただきますと、今、私たちが行っているRPAの取り組みにアサインされたメンバーは、全て現場のスタッフです。現場の中から、システムに対して苦手意識のない人材を選んでいただき、IT企画チームが中心となって育成しております。最後に、RPAの作成基準やガイドライン、運用基準も明確にしていかなければいけません。現在は、この3つの解決に向けて模索している状況です。

長澤 
まだまだ始まったばかりですけれども、IT企画チーム7名で800名分の業務を棚卸しして、RPAに向いていそうなものを選ぶ。最初は200人工分くらいの業務候補が現場からあがってきまして、松田チームで全てを査定して、今は100人工分くらいをターゲットにして進めているところです。

最後に、せっかくですのでご案内させていただきます。弊社のグループ会社でロボットのレンタルをはじめました。

町田に「Tokyo Robot Lab.」を作りまして、ファナックさんですとか、YuMi®という器用な動きをするロボットを展示してレンタルさせていただいております。これは、本日の議題とは関係ございませんが、将来的にはオリックス・ビジネスセンター沖縄でホワイトカラーロボットのショールームを作って皆様にご提案できればいいなと思って取り組んでいるところでございます。ご清聴ありがとうございました。

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公開日
2018年3月14日

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