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AI-OCR×RPAでソフトバンクが仕掛ける“業務改革への起爆剤”とは

IT専門の調査会社IDC Japan株式会社が2018年4月6日に発表した調査結果によると、17年の国内BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)サービス市場は前年比4.7%増の7346億円にのぼり、22年には8769億円に達することが見込まれている。アウトソーシングが加速する背景に、社内の人手不足感があるのは周知の事実。BPOサービスの一環としてRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)を提案する企業も現れているとおり、テクノロジーによるイノベーションも強く求められているといえるだろう。

こうしたビジネス環境の中、申込書などのデータ処理や、大量に保管されている紙書類の有効活用に向けて、今年に入り再び注目を集めているのが、手書き文字のOCR(光学文字認識)だ。日進月歩で進化するAI(人工知能)の応用で、文字認識の精度は飛躍的に向上。引き続き重要な顧客接点である手書き書類からのデータ抽出に加え、過去の履歴をもとに顧客理解を深める用途でも活用が期待されている。

デジタルトランスフォーメーションの一端を担うRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)のソリューション「SynchRoid」を展開するソフトバンク株式会社はこのほど、AI-OCR「Tegaki」を社内で試験導入。2018年1月には、開発元である株式会社Cogent Labs(コージェントラボ、東京都渋谷区)との業務提携も発表した。Tegakiへの評価と期待、さらにRPAとのシナジーについて、ソフトバンクのRPA推進責任者である上永吉聡志氏に聞いた。

ソフトバンクのRPA推進責任者である上永吉聡志氏

圧倒的に高い手書き文字の読み取り精度

―まず、ソフトバンクでTegakiを導入した経緯や、現在の使途を聞かせてください。

当社では以前からペーパーレス化を進めてきたこともあり、紙資料を用いる社内業務は、さほど多くはありません。しかし、一般のお客さまにご記入いただく情報に関しては紙ベースでの処理が残っていたため、こうした場面での効率化ツールとして、手書き文字に対応可能なOCRの導入検討を始めました。2017年5月から開始した試験導入は現在、口座振替申込書の自動読み取りなどで検証が大詰めを迎えており、近く本格導入となる見通しです。

自社がユーザーとして活用し、その確かな効果の手ごたえをもとに、およそ10社に対するTegaki導入支援も進めています。当社は昨年10月から、現場のオペレーション能力を自発的に拡大させるための原動力(エンジン)と位置づけたRPAソリューション「SynchRoid」を提供していますが、コージェントラボとの提携は、紙ベースの作業が多い職場の生産性向上をお手伝いする上で不可欠な手書き文字認識をラインアップに加える意味合いもありました。

―開発側はTegakiの特長として「5人の筆跡が混じった日本語文書を99.22%※の精度で認識・データ化できる」精度の高さなどを挙げています。ユーザーとして手書き文字認識を採用するにあたって、認識率や、そのほかの選定基準はどのようなものでしたか。

検討を始めた当初から認識率を重視していましたが、Tegakiは競合製品と比べても圧倒的な印象でした。「抜群の性能を持つ、現時点で最良の手書き認識ソリューション」だと確信しています。

また、業務の現場で処理される手書き資料には多くの場合、

この記事にコメント

2018年5月21日09:03

 自治体のフロントオフィイス業務において、住民の方に記入いただいた届出書等の業務システムへの入力業務は、業務効率化の一番のネックであると認識しております。それがAI-OCR+RPAで劇的な改善が期待できるのであれば、自治体業務分野へのRPA導入も一気に加速されると考えます。

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