共有する

30年前の予言は現実となったのか?ITの過去現在、そして未来

IT戦略やシステムを駆使することの重要性は、最早論じるまでもないでしょう。

ですが、実際にこれまで利用されてきたIT戦略とはどのようなものだったのか。また、この先それはどう変わっていくべきなのか。この二点に関して、議論が尽きることは無いと思います。今回お届けさせて頂く記事も、そうした点について論じるものです。

30年前の「予言」は現実となったのか?ITのイマ

30年前、作家でありビジネスコンサルタントでもあったマイケル・ポーターはすべての業界に向けて次のような「予言」を残しました。

「これから先、情報とITをより戦略的に活用できなければ競合他社の後塵を拝することになるだろう。」

つまり30年前から、ITと情報処理がより重要になっていくことは予想されていたのです。

また彼は、ルーティーン業務をより効率的に処理するためには、人海戦術だけでなく、テクノロジーを駆使することが重要性だと述べました。曰く、「企業のマネージャーたちが様々な案を検討するくらいなら、早々にテクノロジーの更新と導入を実践した方が企業に大きな利益をもたらしてくれるだろう」と。

また彼はハーバードビジネスレビューにおいて、「新テクノロジーの台頭により、情報処理の分野においてはマシンが人に取って代わることになるだろう」とも語りました。そして現在、彼の発言は現実のものとなりつつあります。旅行業(アメリカンエアライン、エクスペディア)、金融業(シティバンク、JPモルガン証券)、小売業(ウォルマート、メトコ)、電子商取引(アマゾン、Etsy)、ビジネスサービス(フェデックス)など極めて多種多様な業界の企業が、ITと情報処理を駆使することでより優位に立とうとしてます。

冷遇されるIT予算!一体なぜ?

ですが、ITの重要性が日に日に増してる一方で、IT戦略に企業が割く予算は、必ずしも全体に対するウェイトが大きいとは言えません。情報を効率的に扱えるほどより多くのビジネスチャンスが生まれ、またより他社との差別化が図れるという環境下にも関わらず。

その理由の一つは、従来のITアーキテクチャの「限界」に由来します。従来のITシステムを使う場合、その機能のすべてが前もって定義されている必要がありました。つまり、「いつ、なにを、どこで、どうするか」といったことがあらかじめ全て定義されてなければ使えませんでした。ですので、やることが変化しないルーティーン業務のサポートなどは得意でしたが、その枠外のことはできず、またその枠自体の拡張も容易とは言えませんでした。とめどなく変化する、業務オペレーションに対応することが非常に困難なのです。

それがこれまでのテクノロジーの「限界」であり、大企業の予算配分の割合はそうした事情を反映したものでした。

つまりこれまでの大半の企業は、ITシステムを「競争優位性の確立」よりも「ルーティーン業務の維持とマネジメント」を目的として利用してきた傾向にあります。事実、各企業はIT予算全体のうち、平均して実に70-80%をそういったルーティーン業務のサポートシステムに投じてきました。

変化するテクノロジー、「学習」するマシン

とはいえ、この状況も近年では急速に変わりつつあります。

その変化の象徴の一つこそが“インテリジェントオートメイション”、つまり機械自身が自律的に学ぶ機能の発達です。例えば人間のエキスパートからマシンが学び、そしてそれをすぐ自動で、システムの運用法に対して適用するのです 。つまり、ITへの投資を増やすための新しいインセンティブが、近年では強まりつつあるのです。

次回では、その変化について詳しく説明させて頂ければと思います。

出典;http://www.irpanetwork.com/wp-content/uploads/2016/01/arago-whitepaper-2-Dec.-2015-FINAL.pdf

関連記事