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加熱する小中学生向けプログラミング教育市場

( Writer : 幾谷 )

小学生からプログラミングを学ぶ時代

いま小学生向けプログラミング教室が増加を続けていることをご存知でしょうか?
例えば,Cyberagentの子会社CA Tech Kidsは2013年5月から小・中学生向けのアプリ開発教室を開講しています[1]。この事業は拡大を続け,東京のみでスタートした開発教室が,今では大阪,沖縄を加えた3都市で開講されています。現存する市場はまだ発展途上にあり,教室を開いている企業の多くが設立5年未満の新しい会社です。

しかしながら,日常的にスマートフォンやタブレット端末を触る若い世代の中でプログラミングを学びたいと考えている潜在数は計り知れません。また小・中学生向けプログラミング教育の動きは行政からの注目も集めているようで,経済産業省が出しているIT人材に関する資料にも,この市場についての言及が見られます[2]。したがって今後,国家単位の支援や市場の活発化の可能性が見込まれます。

そこで今回は,現在開講されているプログラミング教室をいくつか紹介し,これからどのような動きになりそうかを考えます。

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『小学生からアプリ開発をする時代へ』

お父さんお母さん必見:小・中学生向けプログラミング教室

小・中学生向けプログラミング教室には大きく分けて,企業がやっているものとNPOがやっているものがあります。それぞれの一覧についてはTech Academyの記事[3]に簡潔にまとめられています。

詳細は記事[3]に任せ,ここでは,今後の動きを議論するための土台として,企業ベースとNPOベースの教室それぞれの代表例を簡単に紹介します。

企業運営型プログラミング教室:CA Tech Kids

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( cited by http://techkidscamp.jp/ )

いま多くの学生を集めているのがCyberagentの子会社が運営するCA Tech kidsです[1]。
CA Tech kidsではメンターと呼ばれる先生の下で,iphoneアプリ開発,Webアプリ開発,子供向けプログミング言語Scratchでの開発を学ぶことができます。授業料は3ヶ月6回の受講で36000円です。

テレビや新聞で取り上げられることも増え,いま大きな注目を集めています。

非営利活動型プログラミング教室:CoderDojo

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( cited by http://www.coderdojo.jp/ )

非営利なプログラミング教室としてはCoderDojoが挙げられます[4]。
もともとはアイルランドで2011年に生まれた活動で,日本でも2012年の4月から徐々に広がりを見せています。現在は北海道から鹿児島まで21の教室(道場)が開講されています。

この教室では,Scratchでの開発とWeb開発の他に,Arduinoなどの電子工作を使ったプログラミングなども学べます。ボランティアによって運営される非営利活動のため,基本的に無料でプログラミングを教えてもらうことができます。

小学生向けプログラミング教室の今後

マイクロソフトの創業者であるビル・ゲイツも中学生からコンピュータに触れ,IT業界で大成功しました。情報機器の普及が爆発的に進んでいる現在,プログラミングにはじめて触れた年齢というファクターが,数十年後の成功に大きく繋がっていると考えるのは自然でしょう。

また今後より重要になるITリテラシーを学ぶという意味でも,プログラミング教育は大きな力を持ちます。最初はパソコンに触れたことすらなかった我が子が,ブラインドタッチができるようになって帰ってくる。タイピングや検索などのIT基礎力を磨くために,このような教室に通わせる方も多くいます。

子どもを育てる親の視点とは別に,プログラミング教室は国からの注目も集めています。IT業界の「人材不足当たり前状態」を解決するための切り札として経済産業省を中心に関心が高まっています。両親の支援と相まって国からのサポートも今後大きなものになることが予想されます。

プログラミング教育という動きは,時代のニーズだけでなく,IT業界の人材不足を打開する策として,子どもを育てる親と国の両方の支援を享受することになりそうです。まだ具体的な国からの支援は出ていませんが,もし支援が実現されれば,この活動はより活発に,市場はプログラミング教室の戦国時代となるでしょう。

  小・中学生向けプログラミング教室の未来に要注目です。

[1] http://techkidscamp.jp/

[2] http://www.meti.go.jp/committee/sankoushin/shojo/johokeizai/it_jinzai_wg/pdf/001_04_01.pdf

[3] http://techacademy.jp/magazine/1519

[4] http://www.coderdojo.jp/

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