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ITで農業を救えるか!?農業に潜むビジネスチャンスに迫る。

(Writer:笠井)

ITと農業

現役就農者の高齢化と後継者不足。
一昔前から我が国の農業には危機が迫っていて、農林水産省の調べによると、2013年の就農者の平均年齢は66歳を超えている。
http://www.maff.go.jp/j/tokei/sihyo/data/08.html

我が国の農業には、若者の農業参加を促進することはもちろん、そのほかに革新的な取り組みが求められているように思う。

そこで近年注目されているのが、農業にITを導入する取り組みである。
農業はITと最も遠い存在ではないかと思われてきたが、企業が農業に参入するようになってから、農業という業界で見れば、IT化の波は確実に来ていると言えるだろう。株式会社シード・プランニングの調べによると、2020年には、農業IT化の市場規模は600億円にも上ると言われている。
https://www.seedplanning.co.jp/press/2014/2014010901.html

さまざまな取り組み

「農業×IT」と言えば、まず思い浮かぶのが野菜工場である。
様々なデータを収集しながら、作物のまわりの環境を自在に変化させて、作物を効率的に栽培することが可能である。

次に、センシング技術を用いた農場の管理がある。
農場に設置したセンサーが、土壌の温度や湿度、気温、等の情報を蓄積し、農家が管理できるようになる。

最後に農業クラウドサービスである。農場経営や農作物の生産、収穫した農作物の流通、販売管理といった、農業の現場から消費者に届くまでの全般的な活動を支援するクラウドサービスのことである。大手企業も参入しているこの農業クラウドが、IT化市場を引っ張る形になっている。

【農業にITで切り込むために】

これから農業ビジネスに参入するとして、注目すべきはどこだろうか。
やはり市場をけん引する「農業クラウド」、そして「センシング技術」ではないだろうか。

基本的に、農業法人や農家には大規模なIT投資は不可能である。日本には農業法人が約1万5000あるが、その大半は従業員が数人から十数人と少ない。従業員の少ない農業法人の大半は経営状況が厳しいため、コストの負担が大きいITの導入は不可能なのだ。

それに対して、「農業クラウド」や「センシング技術」は、比較的安価に導入できる。ビジネスモデルによるが、利用度合いによって料金を変えることも可能で、どの規模の農家にもフィットしやすいのではないか。

しかし、これらの技術も使い手が魅力を感じて、使おうと思わなければ話にならない。
昨今、農家がこれらのサービスを利用している様子が報道されているが、まだまだ一部だろう。

最初に述べたように、就農者の平均年齢は60歳である。
ITに対して親しみのある世代とは言い難い。それらの層に対して如何に魅力あるサービスを提供してそのハードルを越えるか。それとも若者を巻き込むのか。

農業という市場は課題が山積みで、いわば宝の山である。
この市場から革新的なサービスが生まれることは間違いない。

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