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ITで農業を救う!?農業クラウドの展望

(Writer:笠井)

広がる農業のIT化

農業のIT化と聞いて、何を思い浮かべるだろうか。
工場で、人工的な光とフィルターを用いて栽培する「植物工場」だろうか。

本記事で紹介するのは、これまで経験と勘が頼りだった農業を、クラウドを使用し、データを収集して見える化し、農業の経営を支援する「農業クラウド」である。

農業の課題を一気に解決!?

農業における課題と言えば、
・人手不足
・技術継承の難しさ
といった点があげられるのではないだろうか。

就農者が高齢化する中で、なかなか若者が農業を生業にしようという流れは、大きな流れにはなっておらず、新しく農業を始めようとする人は年々減って来ている。

農林水産省の調べによると、平成19年には7万人以上のいた新規就農者が、平成25年には5万人ほどと、大きく減少しているようだ。
http://www.maff.go.jp/j/tokei/kouhyou/sinki/pdf/sinki_syunou_13.pdf

こういった流れの中で、我が国の農業従事者の人口は減っていき、深刻な人手不足の発生が予想される。

また、技術継承にも課題がある。
農家それぞれに経験に基づいたノウハウがあり、それをデータとしてまとめる習慣がない業界のため、新しく農業に従事した人が、そのキャッチアップに苦労しているのだ。

そこでこの「農業クラウド」を利用することによって、どのように上記の課題を解決できるのだろうか。
まず、今まで実際に足を運んで確認しなければならなかったことが、スマートフォンやタブレットで確認できるようになり、人員が少なくても、効率的に広い農地を管理できるようになる。

そして、気候や土壌の状態についてのデータを蓄積することができるようになるため、新しい就農者が、そのデータを、技術をキャッチアップする際の指標にすることが可能になる。

農業クラウドの現状と今後

以上のようなメリットがある「農業クラウド」。
大手をはじめ様々な企業が、農業クラウドに取り組んでいるが、その代表として、富士通株式会社が手掛ける農業クラウドがある。・FUJITSU Intelligent Society Solution食・農クラウド Akisai(秋彩)
http://jp.fujitsu.com/solutions/cloud/agri/

上で書いた通り、農業クラウドには農業の持つ様々な課題を解決する可能性を持っているが、農家の高齢化に伴うITに対する苦手意識がハードルにもなっている。
だが、現在クラウドを利用した農業を行っている農家や農業法人も多くあり、その中からクラウドサービスを利用した成功例が出てくることで、これらの問題も解決され、多くの農家が、タブレットを片手に農業を行う姿が見られるようになる日が来るだろう。

さらに、クラウドサービスによって効率的に農業ができるようになり、データを活用した農業が主流になってくるのであれば、若者にも魅力的な業界となってくるのではないかと思う。
データが活用されるようになれば、関連する他のビジネスチャンスが生まれる可能性が大いにある。「農業クラウド」に直接参入しなくても、その動向には目が離せないだろう。

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